太平洋フェリー「きそ」特等洋室乗船記

クルーズ船/フェリー

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本記事では、国内寝台フェリーの中でも比較的長距離を航行する太平洋フェリーの「きそ」について紹介します。フェリーの乗るまでの港へのアクセスや、予め知りたいけど実際に乗船しないと分からないことなど、詳しく紹介をします。今回は、仙台から名古屋の区間に乗船しましたので、レポートします。

  • 太平洋フェリーでの乗船を検討している方
  • 仙台港、名古屋港までのアクセス方法を知りたい方
  • 「きそ」の船内の様子を知りたい方

太平洋フェリーとは

名古屋⇆仙台⇆苫小牧の間を運行しているフェリーで、任意の区間で利用が可能です。1区間は一泊二日、2区間は二泊三日の旅になります。

普通の場合、飛行機や新幹線を使うケースが多いと思いますので、旅情を感じたい、船に乗ることを目的にしたいという方が多く選択するオプションになると思います。

仙台港フェリーターミナルへのアクセス

仙台港フェリーターミナルに向かうには、仙台駅に出るのが最も便利です。仙台駅からバスに乗車する方法と、途中駅からバスに乗る方法がありますが、どの道同じバスに乗車することになります。筆者の意見では、途中から乗車すると、席がフェリー乗船客で埋まっていて座れなくなる確率が高いので、手前側の仙台駅からのバス乗車がおすすめです。

バスでのアクセスは下記のような概要になります。

交通機関名乗車地下車地時間金額
宮城交通(路線バス)
仙台港線<アウトレット:夢メッセ経由>仙台港:フェリー行き
仙台駅前50番乗り場仙台港フェリーターミナル55分550円

バスを下車後、ターミナル建屋入って左手の受付で乗船手続きをすればオッケーです。予約時にネット上で乗船名簿を記入しておけば、現地で用紙の記入が不要でスムーズに乗船可能です。

因みに、受付には空き部屋情報が分かるようになっており、希望すれば空き部屋へのアップグレードが可能です。

「きそ」特等洋室のキャビンの紹介

タラップを進んで乗船すると、デッキ5のホールに辿り着きます。

筆者のキャビンはデッキ7なので、階段かエレベーターで上に上がります。エレベーターは従来に比べて増設されているようですが、下のデッキから乗ってくる方がいるので少々待つ可能性があります。大荷物出なければ階段を使った方が早いこともままあります。

デッキ7に上がり、このように廊下を挟むようにキャビンが並びます。

今回筆者が予約した特等洋室の部屋は、こんな感じです。通常一人で予約すると部屋の貸切料金が必要なのですが、閑散期ということで貸切料金無しでした。シックでとても落ち着いた部屋です。なお、シーツの柄は部屋によって異なるようです。

気になる水回りはこちら。ビジネスホテル同等の申し分ない設備です。

特等キャビンには冷蔵庫があります。湯沸かしポットとインスタントティーもありました。

気になるインターネット事情ですが、きそは2024年5月をもってWifiサービスを打ち切っており、自分の機器のネットワーク頼りなります。

筆者は陸側の右舷側のキャビンを予約しており、NTT系の通信会社と契約しているのですが、圏外になることはほぼありませんでした。ただ、速度はかなり遅く、動画や画像の場合はかなりストレスを感じる方が多いかなと思います。

「きそ」船内施設の紹介

デッキ5

乗船用タラップと接続されているデッキになります。様々な施設があり、具体的には下記です。

説明
総合受付何か質問をする際はこちら。
キャビンのアップグレードはここで可能。
売店1,2時間の小間切れでオープンしています。
北海道、仙台、名古屋のお土産が揃っています。
ゲームセンターフェリー特有のスロットが多めの様相。
2台マッサージチェアがあり、¥300/15分で利用可能です。
大浴場乗船後から着岸30分前まで利用可能と、非常に使い勝手が良いです。
露天風呂はなく、サウナは利用停止になっています。
カラオケルーム有料で利用可能。
時々、利用している人がいました。
自販機コーナー酒類を含む飲料、サーティーワンアイスクリームが取り揃えてあります。
サッポロクラシックは購入できない仕様で、売店に行く必要があります。

幾つか写真を交えて紹介します。

ゲームコーナーになります。フェリーって何でスロットばかりなんでしょう。マッサージチェアはこの写真左手に二台ありました。

自販機コーナー。売店がピンポイントでしかやっていないので、ここにお世話になる人も多そうです。なお、自販機は各デッキの階段近傍にもあります。

総合受付の隣には掲示板があり、施設の営業時間や、劇場での催し物の情報などが載っています。乗船後はここをチェックすると便利です。

デッキ6

こちらのデッキにも多くの施設があります。飲み食いする系の施設が集まっています。

説明
レストラン「タヒチ」最も船尾側にあります。
朝昼は¥1,100、夕食は¥2,200のビュッフェ形式です。
カフェ「マーメイドクラブ」軽食を探している場合はこちらが便利です。
時間帯によってメニューが変わります。
PCコーナー右舷後方にあります。
喫煙室が近いので、近いと結構匂いが気になる方もいるかもしれません。
給湯室売店風な佇まいですが、後方から自由に出入り可能です。
カップ麺を作っている人が良く使っています。
談話エリアゆったり座れる椅子と机が沢山置かれています。
右舷側には大型テレビ、左舷側にはピアノがあり、演奏されることもあるそう。
喫煙室右舷側に位置しています。
常時人が入っている感じでしたが、混雑している感じではないです。
サウンジ「サザンクロス」ちょっとした規模のしっかりした劇場と呼べる空間です。
昼・午後・夜に映画上映、夜にはライブで演奏を楽しめます。

こちらも幾つか写真を交えて紹介します。

レストラン「タヒチ」です。船尾に位置し、写真右手側に食券の券売機が2台あります。購入した食券も持って中に進むとカゴがあるので、半券を入れ、ビュッフェスタイルで食事をします。

レストラン内の座席の様子。開放感があり、丸テーブルが沢山あるのはフェリーではあまり見ない構成です。

ラウンジ「サザンクラブ」です。中は撮影していないのですが、船内とは思えないようなしっかりした作りです。ここで時間を潰していたら長い乗船時間もあっという間です。因みに、ライブ演奏は結構込み合っていました。

左舷側に位置するcafe「マーメイドクラブ」です。ちょっと小腹が空いたときは、安く食事ができるので重宝します。スジャータのアイスクリームが人気でした。

PCコーナーです。充電しながら作業ができる区画です。結構埋まりがちなのと、タバコが気になる方は船尾側(写真奥側)がおすすめです。

デッキ7

デッキ7は船内にはキャビンのみがある構造で、甲板に出る目的で利用する方が多いです。

ファネルです。

船尾にはベンチもあり、ゆっくりできます。少々風がありますが、開放感があり、良い季節の時は長居できます。

乗船して3時間程すると船内放送が流れ、姉妹船「いしかり」とのすれ違いを見ることができます。

名古屋港フェリーターミナルから名古屋駅のアクセス

翌朝10:30頃に名古屋港フェリーターミナルに到着します。下船時間に合わせて路線バスが来る時刻表になっていますが、万が一の乗り切れない場合は、船の時間に合わせて何台かタクシーも来ているので利用可能です。

下船後は、大方の方が名古屋駅に向かうと思うので、名古屋駅までのアクセスを紹介します。

まず結論から言ってしまうと、直通で名古屋駅にアクセスはできないので、路線バスと鉄道を乗り継ぐ必要があります。具体的には下記の感じです。

交通機関名乗車地下車地時間金額
路線バス
幹築地1名古屋港~フェリー 名古屋港行
フェリーふ頭野跡駅10分210円
JRあおなみ線野跡駅名古屋駅20分310円

まとめ

今回は、仙台→名古屋の移動をフェリーでしました。新幹線や飛行機を使う方が多いかなと思いますが、旅情を感じられるとても満足度の高い時間を過ごすことができる船でした。

太平洋フェリー、きそ乗船を検討されている方の参考になれば幸いです。

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