展示会のブース、どの位置に出すべきか良く分からないな。。
こんなお悩み、過去に持ったことがある方は多いのではないでしょうか。実際に筆者も昔はこのことで結構悩むことがありました。しかし、ブースの出展の位置によって展示会の結果は結構変わってきます。そこで、本記事では、実際に展示会運営をしている業者の担当者の方から話を多く伺った筆者が、下記にポイントを絞りつつ解説をしていきたいと思います。
- ブースをどの位置にすればいいか迷っている展示会担当者
- 多くのリードを効率よく獲得したいと考えている展示会担当者
ブースの解放面数
まず、聞きなれない解放面数という言葉を説明します。通常、ブースは正方形や長方形など四角形をしています。この四角形のブースの何辺が通路に面しているかの数になります。
通路に面している辺の数 | |
---|---|
一面開放 | 1 |
二面開放 | 2 |
三面開放 | 3 |
四面開放 | 4 |
なぜ開放面の大小が影響するのかというと、解放面が多いとより多くブースが通路に面することになり、通路を回遊する来場者の誘因をしやすいからになります。
では実際に例として、申込をする際に下記のマップ①②③で迷っているケースで見ていきましょう。
①~③を解放面数の切り口で一覧表にすると、下記の表の通りになります。もしすべての小間が空いていれば、解放面数の多い順、つまり、①→③→②の順が見込み客に接する数になるので、③に申し込むのが良いということになります。
解放面数 | 来場者の誘因可能な辺の数 | |
---|---|---|
ブース① | 三面開放 | 3 |
ブース② | 一面開放 | 1 |
ブース③ | 二面開放 | 2 |
面している通路の大小
展示会会場は通路の大きさもまちまちです。会場によって多少の違いはあるのですが、共通している通路パターンとしては、下記です。
- 出入口に通じていて太い通路で、来場者の回遊人数が最も多い(下図の赤の通路)
- 出入口に通じていないが太い通路は、来場者の回遊人数がそこそこ多い(下記の緑の通路)
- それ以外の通路は細めで、来場者の回遊人数が少なめ(それ以外の通り)
1.の大通り沿いは、大きな企業が早めから押さえていてなかなか取れないということもあったりするようですが、面する通路が上記の1.→2.→3.の順に狙うとよいです。
ちなみに、関東での展示会によっては大きな小間数以上(目安としては5小間~)の大きさの出展企業にしか1.の場所に出展させないという展示会も存在します。関東以外の展示会の場合では、非常に数が限られていますが、2小間でも1.に出展できる展示会も存在します。
会場内における通路の位置
三つ目に、会場内のどの位置にある通路に面しているかです。具体的には、下記の2パターンに大別できます。
- 会場の外縁通路
- 会場の外縁通路ではない通路
これらでも差があり、この二つの場合は外縁通路の方が有利です。外縁通路は下記の図で赤く色を付けた箇所です。展示会によっては、外縁通路に有名大企業を配置してるという展示会もあります。
こういう場合どうする?
上記で3つの要素について解説しました。ただ、実際に出展を申し込む際はそう簡単に判断がつかないケースが多く存在します。では、実際に困るであろうケースを実践編として取り上げていこうと思います。下記のケースをご覧ください。
この会場図の①②③が申し込み可能な枠だったとします。皆さんはどのように判断するでしょうか?かなり迷われると思いますが、いかがでしょうか。
では解説に移っていきたいと思います。まずは、各候補のブースを上述の要素の星取表に落とし込んでみます(下表)。
解放面数 | 大通りに面してるか | 外縁通路か | |
---|---|---|---|
ブース① | 1 | x | 〇 |
ブース② | 2 | x | x |
ブース③ | 1 | 〇 | x |
それぞれが一長一短で非常に迷いますが、結果から言ってしまうと、今回のケースでは結果が出やすい傾向の順に、下記の通りになります。
第一位:ブース③
第二位:ブース②
第三位:ブース①
なぜかというと、上述の開設した要素には実はインパクトの大小が存在するからです。
第一位:面している通路の大小
第二位:解放面数
第三位:外縁通路か否か
結構迷うパターンに直面することも多いかと思いますが、これら三つのインパクトの大小を押さえておくとブース位置の目利きがかなりできるようになるかと思います。
その他のおまけ
上で紹介した3つ以外に、おまけというわけではないですが、こんなパターンがあるということでいくつか紹介します。
講演やキーノートスピーチ会場の出入り口に面した位置
スピーカーがどの程度集客力がある人かによりますが、一般的に、この位置にブースがある場合は大当たりです。なぜなら、講演終了後に大量の聴衆者がブースから出てくるという流れが日に何回かあるため、ブースへの誘因に非常に有利に働きます。筆者も無名スタートアップで1小間という小規模のブースで出展していましたが、連絡先を交換できた人数が展示会全来場者数の30%を超えた回がありました。展示会でベンチマークといわれるキーエンスは10%位で結構多いといわれるので、いかに驚異的な結果だったかがお分かりいただけるかと思います。
大通りに出展している大企業の隣の位置
ここも結構よい流入が見込めます。”虎の威を借りる”ではないですが、大企業だとやはりネームバリューがあり多くの来場者が流れてきますが、そのおこぼれに与ることができます。大通り沿いの場所は競争が激しいですが、機会があれば狙ってみてもよいかもしれません。
まとめ
本記事では、展示会のブース位置について解説してきました。このあたりの情報は発信されていることが少ない印象なので、とても新鮮で役に立つ情報だったのではないかと思います。今回のポイントを活用して、是非展示会で良い小間位置をゲットして大きな成果を上げてくださいね。
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